GPS、昔はなんじゃそれ?ってよく言われましたが、今ではスマートフォンやらカメラやら、色々な機器についていて、多くの人に知られる道具になりました。そうそう、GISも、昔、ある偉い方に「ジスっていいよね、ジス」って言われて、日本工業規格の素晴らしさがそこまでわからないのを恥じていたら地理情報システム(とかサイエンスとか)だったりと、難しいものです。
最近は、元祖の米国のGPSだけでなく、欧州の Galileo、ロシアのGLONASS、中国のBeiDou、日本のQZSS(みちびき)などがあり、総称でGNSSと呼ばれています。
表面採集とか遺跡の見学で遺物を拾ったり、写真を撮影した時にどこか大体の位置がわかるのって便利ですよね。
更に高精度なものとして、測量用のGPSがあります。5㎜+0.5ppm(百万分の1×基地局との距離)など、恐るべき(何を)精度。
高いのよねえ。
ところで、GNSSって、弱点多いんですよ。便利だけど。ちょっと木があったら測れない、とか、街中無理、とかね。最近は普及しているので
「街中だったんで、測量できません(ドヤ顔)」
とか言ってくるのがいたとかいないとかドアホ…いや、まあ
基本はトータルステーションですよ。考古学の計測は。
とずっと言ってたわけです。そんなのいかん、セオドラだ、とか気合で目ランシットだとかそういうのは置いといて。
高いからね。計測機器をまず導入するなら、トータルステーションがいいですよ。汎用性が高いですし、基礎的な作業をカバーできるので。
と言ってた訳です。
とは言え、当方は仕事で時間が無い状況も多く、測量用のRTK(リアルタイムキネマティック)測位のGPSを、VRS方式で利用してきました。これは、RTKとして2台のGPSを使う代わりに、既知点に設置する位置情報補正用の基地局を配信サービスで肩代わりして、位置を測定しようというものです。
実際、とても便利です。が、情報配信の費用、それにそれを取得するための携帯電話と回線使用料が馬鹿にならない…。
が、ここのところの情勢はどんどん変わっておりまして。
UBLOX社がリードしているのだと思いますが、どんどん廉価版のGNSSチップが出てきて、高精度GNSS計測がお手頃価格で!
となってまいりました。となると、使えるところが限られるとはいえ、いいんじゃないの。となる訳です。
当方も、「人柱」となるべく、ここ10年来色々試してきました。StarFireとかPiksiとか。技適が無いので、国外限定ですけどね…。
こんなことしてました。もう3年前か。
で、見つけたのがこれ。
これが、素晴らしい。低価格でここまで簡単に出来るのか!と感動しました。※要注意
が、新製品に変わって。技適が無くなった…また国内で使えないorz…
※Reach/ReachRSは利用可能ですが、ReachM+、ReachRS+は現状(2018年1月現在)では国内利用不可です。ご注意下さい。
ということで、再び振り出しに戻った訳です。日本…。
が、こんな特集が。流石トラ技。
トランジスタ技術2018年1月号 地球大実験 ピタリ1cm! 新GPS誕生[CD付き]
すごーく久し振りに買ったわけです。この本。
で、ワクテカしている間に、こんな素敵な会社さんまで発見して。
絶対、この人仲間だ。ということで(勝手で迷惑だな…)、早速、連絡して色々情報を頂いて、導入に踏み切った訳です。
そして、まずは文化財方法論研究会後のイベント「文化財の沼」で確かめてみたり、していたのですが、新年初のチャレンジとして、より詳細にやってみよう、ということになりました(続く)。